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口蹄疫Q&A (以下の質問は2001年以前のものです)

ご質問
私は現在イギリス南西部のサマーセットで生活しています。現在までで既にデボン、ウィルトシャー、そしてついにここサマーセットでも口蹄疫感染が確認されました。サマーセットは英国でも有数の酪農地帯であり、実際に我家も周りは全て牧草地です。日本に春に帰国する予定だったのですが、帰国して大丈夫なものかどうか正直戸惑っております。アジアではシンガポールが英国からの旅行者に対しての特別処置を決めたと聞きました。ヨーロッパでは英国からの旅行者に対して空港での靴の消毒が義務付けられています。日本でもそのような処置はあるのでしょうか。また、私がウイルスを日本へ持ち込む可能性はあるのでしょうか。お忙しいと存じますが一報頂けますでしょうか。宜しくお願いいたします。

お答え

結論から申しますと、帰国されて大丈夫と思います。あなたが発生農家の警戒区域内で牧畜を営んでおられるような場合、日本に来られても畜産農家に直接立ち寄らない等、注意をはらうべきだと思いますが、そのようなご予定がなければまず大丈夫です。現在日本でも、英国で牧畜農家に立ち寄られた方には、入国時に申し出てもらい、靴底消毒を義務づけています。英国からの牛肉、豚肉、羊肉はもちろん、ハム、ソーセージに至るまで、畜産物の持ち込みは一切禁止されています。これらのことを守っていただければ、あなたが口蹄疫ウイルスを日本に持ち込み家畜に口蹄疫を広める心配はありません。

ご質問

口蹄疫が広がっているイギリスへ旅行の計画を立てていますが治まるのにどれくらいかかるのでしょうか。帰国したときに日本に何らかの影響を及ぼすことがありますか。イギリスから他のヨーロッパ地域へ移動しないほうがいいのですか。拡がる経路、収束させる方法など注意しなければならないことを教えてください。

お答え

現在、英国で発生している口蹄疫が収まるまでには、相当時間がかかると思います。
今後しばらくは散発的な発生があるのではないかと思います。牧畜農家に立ち寄ったりするのではなく、観光旅行で英国の名所を単に巡られるのであれば、口蹄疫の発生はなんら旅行に関係ないと思います。ただし、英国からヨーロッパに行く航空便では空港で靴底等の消毒が義務づけられているようです。口蹄疫を旅行者が広げないためには、牛肉、豚肉、羊肉はもちろん、ハム、ソーセージに至るまで、畜産物を他国に持ち込まないことです。英国で食べてしまうならかまいませんが、他の国に移動するときには残った畜産物を持ち込んだりすることのないように注意しましょう。

ご質問 はじめまして。
僕はイギリスへの留学を考えているのですが、今イギリスで口蹄疫が流行しているというニュースを見ました。この口蹄疫というのがよくわからないのですが、人に影響はあるのでしょうか。たとえば、口蹄疫に感染した肉を食べたりしても大丈夫なのでしょうか?
そして、僕は今イギリスの語学学校と手紙のやり取りをしているのですが、その手紙から感染するなどといったことはあるのでしょうか?
とても、心配なので、どうぞよろしくお願いします。

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イギリスに住んでいる娘がいます。国内ではあまり情報がなく食生活に不安をもっています。もちろん人間には移らず動物間だけ感染力が非常に強いといわれていますが,やはりどのような注意点があれば聞かせていただきたく送らせていただきました。
お答え

もし口蹄疫に感染した牛肉、豚肉、羊肉を人間が食べても心配ありません。口蹄疫ウイルスは酸性に弱く、肉を熟成させる過程でほとんど死滅してしまいます。もちろん口蹄疫ウイルスは加熱料理すれば死滅しますし、仮に完全に死滅していなくても人には影響はありません。

 また、英国では、検査済みの家畜を対象とした一部食肉センターを除いて、家畜市場などを閉鎖し、家畜の移動を禁止しています。また、口蹄疫に感染する家畜(牛、豚、羊、山羊)を徹底的に調べ、一頭でも感染した家畜が見つかれば、そこで飼っている家畜を全て殺処分することになっています。そのようなことから、口蹄疫に感染した疑いのある牛肉、豚肉、羊肉が市場に出回ることもないでしょう。

 口蹄疫ウイルスは乾燥すると感染できなくなりますので手紙からの感染はまず心配ありません。ご質問の語学学校からの手紙に、口蹄疫ウイルスの汚染がある可能性はほとんどありませんので、心配はまったくありません。仮に口蹄疫発生農家からウイルスの付いた手紙が送られてきて、受け取った人が、山羊か羊にその手紙を食べさせることがあると可能性が無いこともないですが、まずそんなことはありませんね。

ご質問 こんにちは 口蹄疫とはそもそもどんな病気なのでしょうか?
“くち”と“ひづめ”に何か関係があるのでしょうか?
教えてください  2001/3/3

**************
初めてメールします。
平成13年の夏にモンゴル国へ子どもたちと一緒にキャンプに行くのですが、昨日の読売新聞に、口蹄疫の発生が報じられていました。キャンプ地はスフバートル県なのですが、その県でも流行の兆しがあるようです。口蹄疫についてほとんど知識がありませんので、教えていただければ幸いです。また、モンゴルでの発生状況を教えてください。
お答え

口蹄疫とは蹄の2つに割れた動物(偶蹄類)、牛、豚、山羊、羊などが感染する伝染力の強いウイルス性伝染病です。口蹄疫という名前のとおり、口と蹄に水疱が形成され、それが破れて傷口を作ります。他には病変を作りませんが、乳牛や母豚には乳房にも水疱を作ります。口と蹄に水疱ができるので、動物はその痛みでものを食べられず、歩くことも出来ず、体力を消耗し、肉やミルクを作ることが出来なくなります。そのため、肉やミルクを作る畜産業界では世界中で最も恐れられる病気になっています。そこで、口蹄疫の発生している国の肉や加工品(ハム、ソーセージなど)の輸入、持ち込みは一切禁止されています。ただ人に感染することはなく、影響はないのでその点は安心ください。

モンゴルでは、そのスフバートル県で3件とドルノド県で6件発生しています。感染動物は羊が16,330頭と最も多く、次いで山羊の6,690頭、牛5,799頭、ラクダ205頭となっています。2001年2月19日以降の発生は報じられていません。(2001年現在)

連絡先 日本獣医学会事務局
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