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Q:ペットにグラスフェッドの生肉を与えるのはどのようなリスクがあるのでしょうか?

グラスフェッドという放牧飼育の畜肉が牛や羊をはじめ通信販売で入手出来るようです。放牧地に入って来る野生動物の影響か商品から人畜共通細菌や寄生虫が見つかっている研究結果の情報も見つけました。
ペットにグラスフェッドの生肉を与えるのはどのようなリスクがあるのでしょうか?

お答え

グラスフェッド(牧草飼育牛)であっても 上記の通り糞便中には病原体が存在する可能性があり、牛が食肉加工される際に、その糞便が食肉を汚染する可能性があります。
それ故、私たち(人間)も一般に生で食肉を食しません。
それに加え、ジビエの項(エゾ鹿のトライプでエキノコックスに感染する危険性はあるか。)でもお話のあったとおり、野生動物については家畜に比べて高い頻度で寄生虫感染をしているものと考えられます。牧草肥育牛については牧草を自由に与えられている訳ですが、牧草の発育する牧場には、餌を求めて野生動物が出現することも確認されています。
野生動物の糞便→牧草の汚染→ 牧草飼育牛 のルートで汚染される病原体も考えておく必要があります。
ただし、このようなリスクがどれほどの頻度であるのか、よくわかっていません。
確実には、 牧草飼育牛であってもペットへの生肉の提供は控える方が良いと考えます。

日本大学生物資源科学部
教授 壁谷 英則
(2021/03/16 掲載)

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