The Japanese Society of Veterinary Science
 
Q&A > 獣医大学・獣医師免許について

Q:日本の獣医療はどのような進歩があるのですか?

現在高校生で獣医師を希望しています。日本の獣医療について、私なりにインターネットなどで調べてみたのですが、ちゃんとしたデータが得られず、今回質問をさせていただきました。

現在世界では、アメリカやカナダといった欧米諸国が獣医療の最先端だといわれていますが、日本の獣医療はどのような進歩があるのですか?
また、今現在日本で取り入れたいと考えている海外の獣医療技術はありますか?
日本の獣医療が必要としている技術等とはどのようなものですか?

何とも子供染みた質問ではありますが、どうしても知りたいことなので宜しくお願いします。(2011年10月)

お答え

日本の獣医療の現状について私見を交えてお答えいたします。

欧米の獣医科大学は学部教育に関わる教職員数、動物病院の診療に携わる臨床教員数、サポーティングスタッフ数などのいずれにおいても日本を凌駕しており、残念ながら獣医師養成教育内容に質的格差が存在します。とりわけ国立獣医系大学においては、現状では社会的要請に即応できる質の高い獣医師を養成するための教育内容が不十分であり、獣医学基盤教育の効率化と強化が求められています。こうした状況を改善すべく、 文部科学省に設置された「獣医学教育の改善・充実に関する調査研究協力者会議」において今後の獣医学教育の改善・充実方策に関する議論 が行われ、それに基づいて様々な取り組みが行われています。従いまして、私といたしましては、日本の獣医療に必要なのは特定の技術というよりも、国際水準の獣医学教育研究体制の充実にあるとの認識です。必要な技術等につきましてはそれぞれの大学の状況により異なり、一概にお答えすることは困難です。 日本獣医師会の獣医学教育改善のサイト などもご参照いただき、現状をご理解いただいたうえで、是非とも獣医師になる夢を実現していただき、私達の仲間となって日本の獣医療の発展のためにともに力を尽くしていただくことを切に願っております。

滝口満喜(北海道大学大学院獣医学研究科)

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