The Japanese Society of Veterinary Science
 
Q&A > 獣医師の仕事について

Q:動物介在療法について

動物介在療法について質問です。私は将来獣医師になって動物介在療法に関わりたいと思っています。まず獣医師は動物介在療法にどのような形で関わるものなのでしょうか?基本は動物病院で働いているものなのでしょうか?
また,動物介在療法に関わる上でアニマルセラピスト以外では獣医師という立場の人しかできないことは人獣共通感染症の予防の他に何があるでしょうか?

お答え

ご質問を頂き,ありがとうございます。まず,動物介在療法は,厳密には医師が患者に必要と考え,適切な動物を介在させた「治療」として行うものです。現状では,動物介在療法には獣医師や動物看護師等の方が臨床現場で仕事をしつつ,活動に参加する事が多いと思います。特に,獣医師は伴侶動物と人との関係や伴侶動物の心身の状態を冷静に把握できるため,この活動に携わることはとても重要です。また,アニマルセラピストという職業は今の時点では成立していません。
動物介在療法を含む動物介在活動でも,獣医師が携わる様々な側面があります。活動に参加する動物の適性の判定,動物の適切なハンドリング,健康管理,人と動物の共通感染症予防は活動に参加する前に行われている必要があります。もちろん,獣医師以外の方々も主力メンバーとして動物介在活動に深く携わり,継続的に参加しています。将来的に動物介在活動を支えて行いきたいという気持ちを強くお持ちであれば,今からでも活動を実際に見学したり,参加してみてはいかがでしょうか?
動物介在療法はデリケートな側面もありますので,どなたでも参加できるわけではありませんが,動物介在活動であれば参加可能な施設もあります。私が実際に活動を行っているのは,公益社団法人日本動物病院協会のCompanion Animal Partnership Program (人と動物のふれあい活動)です。こちらの会のHPからアクセス可能ですので,ぜひ一度ご覧になってみてください。

赤坂動物病院 院長
柴内晶子

(2016. 2.19 掲載)

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