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Q:獣医学と生殖科学の研究について |
生殖科学の研究には、獣医学研究者のみならず、畜産学や生物学の専門家など、多岐にわたる関連分野の方々が携わっていると思います。 |
■お答え さて、それでは、獣医学の専門家が『生殖』を研究する意義は何でしょうか?私は、特にいろいろな哺乳類について、比較生物学視点で『生殖』という現象を捉えることができる点が、獣医学を修めた者ならではの強みだと思います。実験動物であるラットやマウスの雌は、通常、妊娠していない場合、4日おきに排卵します(性周期と言います)。つまり、雄と交尾する機会が4日おきに巡ってくると言うことです。一方、ウシやブタは約21日、ヒトは28日です。このような種による違いが存在することや、何故そのような違いがあるのか、ということを正確に認識できることが、例えば、ヒトの不妊治療への応用を目指した研究や、家畜の効率的な生産を目指した研究など、多岐にわたる領域で獣医学の専門家が活躍できる理由であると思います。 東京大学獣医生理学教室 山内啓太郎 |
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