人獣共通感染症 連続講座 第97回
ニパウイルス感染

霊長類フォーラム:人獣共通感染症(第97回)4/28/00

ニパウイルス感染

     動物用生物学的製剤協会の機関誌「動生協会会報」に表題の解説を書きました。協 会の了解を得ましたので転載し ます。図は割愛します。
     自然宿主がオオコウモリと疑われていますが、近くScienceに掲載されるChua, K.B.たちマレーシアグループ、CDCグループ、オーストラリアグループがまとめた Review: Nipah virus: A recently emergent deadly paramyxovirusでは、これまでに300匹のコウモリを調べた結果、いまだにウイル スは分離されず、PCRによる ウイルス核酸検出も陰性とのことです。
     なお、割愛した図のうち、ウイルス系統樹はこのScience のreviewに掲載されるも のと同じです。
             

      動生協会会報 33巻2号p.1017
     1999年春にマレーシアで突如として発生が確認され多数の人の死亡に加えて1 00万頭近い豚の殺処分を引き 起こしたニパウイルス感染は、これまでにない新しい様相を示した人獣共通感染症で ある。ニパウイルスは1994 年にオーストラリアで人と馬の致死的感染を起こしたヘンドラウイルスと同じグルー プに属するものであり、ヘンド ラウイルスについての研究の蓄積が、ニパウイルス感染対策には大きく貢献した。
     ニパウイルスについての研究はマレーシア、オーストラリア、米国の共同研究チー ムでめざましい成果を上げてき ている。その現状を簡単にまとめてみる。


    .発生状況


     1998年9月にペラ 州イポーの近くで脳炎患者が発生し、翌年2月初めまで続いて15名が死亡した。患 者は主として成人男性で、いず れも豚との接触歴があった。マレーシア保健省とWHO日本脳炎協力センターである長 崎大学熱帯病研究所の調査で日 本脳炎感染によるものと診断され、豚舎への殺虫剤の散布や多数の人への不活化日本 脳炎ワクチンの接種が行われた 。
     第2の集団発生は1998年12月から1999年1月にかけてヌグリ・スンビラ ン州のシカマトの近くで起きた 。つづいて第3の最大の発生が同じヌグリ・スンビラン州のブーキット ペランダクで1998年12月に起きた。そのほかスランゴール州で2名の患者が見 いだされた。4月上旬までの患 者の週別発生状況は図1、発生地域の地理的関係は図2に示したとおりである1, 2)。
     当初、これらの患者は日本脳炎と診断されたが、疫学的所見は日本脳炎以外のウイ ルス感染を疑わせるものであっ た。すなわち、日本脳炎は主に子供に発生するのに今回は成人が発病していること、 豚と密接な接触のある人でのみ 発病していること、日本脳炎ウイルスは蚊で媒介されるのに、同じ家でも豚との接触 のない人では発病がみられない こと、日本脳炎ワクチンの接種を受けた人でも発病していること、などである。
     3月1日にマラヤ大学にセレンバン病院から患者の血清と髄液が届けられ、ただち にウイルス分離が試みられた。 種々の細胞に材料が接種され、そのうちVero細胞で接種5日目にシンシチウム形成が 認められ、ウイルスが分離され た。電子顕微鏡では160ー300nmの多形性の粒子が見いだされた。このウイルス は血清学的に日本脳炎ウイルス をはじめ試験した数種のウイルスとは異なることが明らかになり、マレーシアの研究 者がサンプルをCDCのフォート コリンズ支所に持参し、そこで調べた結果、アルボウイルスの可能性は否定された。 一方、アトランタのCDCウイル ス・リケッチア病部門で調べた結果、ヘンドラウイルス抗体と反応することが見いだ された。しかし、ヘンドラウイ ルスのP遺伝子1部と相同性があるものの有意な差が見いだされ、ヘンドラ様ウイル スによる感染であることが明らか になった。ウイルスの分離から遺伝子解析による同定までの期間は17日間であっ た。このウイルスは分離材料が採 取されたクアラルンプール新空港近くのスンガイ・ニパ村の名前をとって4月上旬に ニパウイルスと命名された3, 4、5)。
     それまでにヘンドラウイルス抗原を用いたELISAでは、日本脳炎抗体陰性の12名 の患者血清にヘンドラウイルス に対するIgM抗体が検出された。死亡した患者の脳、肺、腎臓についてヘンドラウイ ルスに対する高度免疫血清を用 いて行った免疫組織染色では、ヘンドラウイルス様の抗原が検出され、ヘンドラウイ ルスに類似の核酸の配列も見い だされた。さらに、発生が起きた養豚場の豚の中枢神経系、肺、腎臓でヘンドラウイ ルス様の抗原が免疫組織染色で 検出された。
     これらの結果、人と豚に発生した脳炎は日本脳炎によるものではなく、ニパウイル ス感染によることが4月上旬に はほぼ確実となった。しかし、マレーシア公衆衛生当局は日本脳炎との重感染という 発表を続け、日本脳炎の名前が 消えたのは5月15日付のOIEへの報告であった。
     5月初めにWHOは流行の終息を発表した。それまでの入院患者数は265名で、死 亡者は105名であった。した がって致死率は約40%ときわめて高いが、入院せず軽い症状で回復した例や抗体の み陽性の無症状感染は含まれて いないため、実際の致死率は若干低くなるものと推測される。
     このほかに、3月中旬にシンガポールのある屠畜場の従業員に9名の脳炎と2名の 肺炎の患者が見いだされ、ヘン ドラウイルスに対するIgM抗体が検出された5,6)。このうち1名が死亡し、この 患者から分離したウイルスの核 酸の1部の配列はマレーシアで分離されたニパウイルスと同一であったことから、ニ パウイルス感染によることが確 認された。これらの患者はマレーシアから輸入した豚を取り扱った人たちであった。 また、シンガポールの別の屠畜 場にマレーシアから輸入した100頭の豚では4頭にニパウイルス抗体が検出され た。


    2.人での感染の特徴6,7,8、9)


     ニパウイルス感染の症状は脳炎が主体であって、呼吸器が冒されることは稀であ る。この点、オーストラリアのヘ ンドラウイルス感染では3名中2名が出血性肺炎で、1名にだけ髄膜脳炎が見られた ことと異なる。
     潜伏期は多くの場合、4ー18日である。主な症状は3ー14日間にわたる高熱と 頭痛、ついで眠気、方向感覚の 喪失が起こり、重症例では3ー30日後に昏睡におちいり死亡する。呼吸器症状はわ ずかの例でみられている。
     ウイルスは患者の尿と咽頭ぬぐい液に検出され、これにもとずいて院内感染防止対 策がとられた。
     人から人への伝播は稀であり、患者の看護や治療にあたった看護婦や医師、解剖を 行った病理研究者では発病した 人はない。しかし看護婦では抗体陽性者が数名見いだされてる。人への伝播の危険性 を調べるために、さらに患者の 家族、養豚場の従業員、屠畜場従業員、豚の殺処分にかかわった兵士、獣医師などに ついての調査が進行中である。
     治療にはラッサ熱で効果が見られる抗ウイルス剤であるリバビリンが用いられた が、その有効性ははっきりしない 。


    3.動物での病原性9,10)


     豚では急性の気管肺炎が主な症状である。離乳豚では呼吸困難、あらあらしい咳、 開口呼吸などが主な症状で、時 に間代性けいれん、筋肉れん縮、後肢の衰弱などの神経症状を伴う。
     成豚では40Cに達する急性の発熱、開口呼吸、唾液分泌過多、鼻汁(時に血液を 含む)の症状が起こり、雌豚では 流産の可能性もある。頭を押しつけたり、柵を咬んだり、間代性けいれんのような神 経症状も呈する。死亡時には鼻 から血液の混じった鼻汁を分泌することもある。爆発的な咳が1マイルも離れたとこ ろでも聞こえるということから one mile coughまたはbarking cough syndromeという病名もつけられている。
     豚での致死率はあまり高くなく、通常は2ー3%、時に5%程度である。しかし、 感染率は高く、95%の豚が抗 体陽性の養豚場も見いだされている。
     豚での病変は肺が主体で時に脳にも見いだされる。
     豚以外の動物としては犬、猫、馬で感染が見いだされている。犬では2つの汚染地 域で計92頭中43頭でニパウ イルス抗体が検出された。さらに、1頭の野犬の解剖例では肺、腎臓、脾臓、心臓の 組織で免疫組織染色によりウイ ルス抗原が検出された。また、腎臓と肝臓の組織からはウイルスが分離され、RT-PCR で増幅した産物のヌクレオチ ド配列によりニパウイルスと同定された。犬での症状は眼からの分泌を伴うジステン パー様のもので、主な病変は腎 臓、肺、気管に見られている。
     猫ではこれまでに23匹が調べられ1匹が抗体陽性であった。この例では全身性血 管炎が見いだされ、ニパウイル ス抗原が髄膜の血管で検出された。
     イポーの汚染養豚場近くのポロ競技場では47頭の馬のうち、2頭に高いニパウイ ルス抗体が見いだされ、外見上 、健康であったが殺処分された。病変は非化膿性髄膜脳炎で、髄膜で広範囲にニパウ イルス抗原が検出された。その ほかに調べた1400頭の競走馬は抗体陰性であった。シンガポールの競走馬でも抗 体は検出されていない。
     クアラルンプール空港周辺には多数のネズミが生息しており、もしもこれらがニパ ウイルスに感染していると航空 貨物などにまぎれこんで諸外国にもニパウイルスが広がるおそれが指摘されている。 これまでのところ0.4%のノネズ ミが抗体陽性であったと伝えられているが詳細は不明である。種々の鳥類(アヒル、 ニワトリ、鳩)のサンプルも採 取されたが、まだ成績は報告されていない。  感染実験はオーストラリアで豚と猫について行われた11)。豚では皮下接種群で 神経症状または呼吸器症状を伴 う発熱が7−8日後に見られたが、経口接種群では軽い発熱または無症状のまま抗体 の陽転がみられた。同居対象群 では症状はみられなかったが、ウイルスが分離されたことから同居感染が確認され た。
     猫では皮下、経口ともに発熱がみられた。1匹は呼吸困難で安楽死させられ、もう 1頭は回復して抗体の陽転が確 認された。


    4.ニパウイルスの性状


     ニパウイルスはパラミクソウイルス科に属し、この科のほかのウイルスと同様に 3'-N-P-(V, C)-M-F-G-L-5'の配列から成る12)。表1に示したようにヘンドラウイルスとの間 にアミノ酸配列でかなり高い 相同性がみられる。パラミクソウイルスで病原性に関わる可能性のあるF蛋白の開裂 部位のアミノ酸配列では1個のア ミノ酸の差が存在する。両ウイルスには共通抗原性があり、たとえば免疫電子顕微鏡 で調べると、抗ニパ抗体はヘン ドラウイルス粒子にも結合し、抗ヘンドラ抗体は反応性は低下するがニパウイルス粒 子にも結合する。これらの成績 からニパウイルスとヘンドラウイルスは同じ属のウイルスとみなされる。
     当初、ヘンドラウイルスはモービリウイルス属への分類が提唱されたが、N遺伝子 の系統樹(図3)に見られるよう に、パラミクソウイルス科の新しい属への分類が妥当と考えられている。とくに特徴 的な点は、蛋白翻訳領域の間の 非翻訳領域が非常に長いことである。まだL遺伝子の解析が終わっていないが、L遺伝 子がほかのパラミクソウイルス と同様と仮定すると、ヘンドラウイルスのゲノムサイズは18,000ヌクレオチドとな る。ほかのパラミクソウイルス ではほぼ均一で、たとえばRSウイルスは15,000ヌクレオチド、麻疹ウイルスは15,894 ヌクレオチドであり、ヘン ドラウイルス、それにおそらくニパウイルスも、特別に大きなゲノムを持っているこ とになる。
     新しい属の名称は第7回国際ウイルス命名委員会から近く発表されるはずである。 オーストラリアのグループは大 型ゲノムの特徴からメガミクソウイルス(Megamyxovirus)属を提唱しているが1 3)、この名前が採用されるか どうかは不明である。


    5.ウイルスの自然宿主と伝播の背景


     ヘンドラウイルスの宿主がオオコウモリであったことから、ニパウイルスの場合に も同様のことが想像された。Au stralian Animal Health Laboratoryは1999年4月から1ヶ月あまりにかけてオオコウモリ8種、食虫コウ モリ6種から総計324の血 清を採取し、それらについて中和抗体の検索を行った。その結果、オオコウモリ4種 で抗体が検出されたが、食虫コ ウモリからは検出されていない。抗体保有率はジャワオオコウモリが5/57 (10%)、ヒ メオオコウモリが11/41 (27%)、コイヌガオフルーツオオコウモリが2/74 (3)、ヨアケオオコウモリが2/44 (5%)であった14)。
     オオコウモリからのウイルス分離はまだ報告されていないが、ヘンドラウイルスの 場合と同様にオオコウモリが宿 主であるとことは間違いないと考えられる。
     オオコウモリから豚への感染の経路は不明であるが、最初に人の感染が見いだされ たイポーの周辺の養豚場の多く は山間地であって、かっての錫の鉱山の跡地などに養豚場や果樹園が点在しており、 周辺の森林地帯には多数のオオ コウモリが生息していることから、果樹園に餌を求めて飛んでくるオオコウモリに豚 が接触する機会はさまざまな形 で考えられる。おそらくそのような際に豚への感染が起きたものと推測される。
     豚の間での伝播は感染豚の体液などを介した経口感染またはエアロゾル感染による と考えられている。しかし、畜 舎の間での伝播はあまり起きていない。畜舎間での豚の移動や獣医師の診療といった 動き、さらに1本の注射器によ る日本脳炎ワクチンの多数の豚への接種など、人的要因が豚の間での大きな広がりに かかわったものと考えられてい る。



    おわりに



     マールブルグ病、ラッサ熱、エボラ出血熱など、これまでの新興感染症はすべて野 生動物宿主から直接人が感染し ている。ところがニパウイルスではまず豚に感染し、そこで増幅されたウイルスが人 に感染した。家畜が介在するこ とで、これまでとは異なる様相の人獣共通感染症とみなさなければならない。マレー シアではこの20年間に養豚産 業は急速に拡大し、ニパウイルス感染が大発生した3つの州には100万頭もの豚が 飼育されていた。しかも、当初 、日本脳炎と思いこみワクチン接種など、いろいろな人的要因がこれらの多数の豚に 感染を広げてしまった。迅速な 診断とそれに伴う公衆衛生対策の必要性が如実に示されている。  自然宿主であるオオコウモリはマレーシアに限ったものではない。図4に示したよ うに日本の南部なども含めてア ジア、オーストラリアに広く生息している。オーストラリアではヘンドラウイルス感 染がきっかけで、オオコウモリ からヘンドラウイルスのほかに、人に致死的感染を起こした狂犬病関連ウイルス (リッサウイルス)15)、ブタの 流産とヒトの呼吸器感染を起こしたことが疑われているメナングルウイルス16)と いう新しいウイルスが分離され た。野生動物と現代社会の間に接点が生じると、未知のウイルスが出現する可能性に も留意しなければならない。


    文献


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Kazuya Yamanouchi(山内一也)

連続講座:人獣共通感染症