The Japanese Society of Veterinary Science
 
Q&A > 獣医大学・獣医師免許について

Q:聴覚障がい者は獣医師になることはむずかしいのかどうか

この度、私の娘が私立大学の獣医学科を受験し合格いたしました。
入学させるべきかどうか、悩んでおります。
というのは、実は娘は耳の聞こえが悪く、補聴器を使用しています。障害者認定を受けています。
補聴器を装着していれば普通の生徒とかわりがなく、私立の中高一貫校で一番の成績でした。私立の大学の獣医学科を受験するにあたり、某大学が事前に面接の場を設定しました。そのときに注意されたことがあります。それは、入学試験に合格した際には、受け入れは行うが、他の生徒と区別することなく特別扱いはしない、卒業できるかどうか保証がない、獣医師国家試験に合格できるかどうかわからない、というものでした。
私の娘は、中高一貫校でトップの成績を修め、その間学校で特別扱いされたことはありませんでしたので、大学でも特に他の生徒と区別して教えていただくことは期待しておりませんでした。そのため上記のことは、特に気にもならなかったのですが、しかし、耳が悪いことによって、たとえば聴診器の使用ができないために、学校を卒業できないとか、国家試験に合格できないということは、あるのでしょうか?
聴覚障害者は獣医師になることはむずかしいのかどうか,お聞きしたいと思います。

お答え

お悩みになっておられる点、十分に理解できます。おそらく対応された大学関係者は、聴覚障害ということに対し、万が一を考えて対応したのかもしれません。
まず、国家試験ですが、聴覚障害も含めて身体に障害を持っておられる方の受験を制限することはありません。また、お書きになった内容からすると、大学における獣医学教育に関しても、まず障害になる点はほとんどないと思われます。確かに聴診ということに関して若干のご苦労をされることがあるかもしれませんが、今は様々な器具があって、聴診器を通さずに心音、肺音等を増幅して聞かせるものもあります。また、聴診の問題は獣医学教育全体からみれば、ほんの一部に過ぎません。それで卒業に差し障りがでるとは考えられません。

また、獣医学分野も非常に広く、臨床だけでなく、例えば様々な感染症の予防、食の安全といった公衆衛生分野、基礎医学的な研究分野など、学生は卒業後様々な分野に進んでおります。お書きいただいた内容からすれば、臨床分野にも問題なく進めると思われます。将来の進路は、6年間の教育の中で、ご本人自身がお考えになればよろしいことと思います。

お悩みになる必要はありません。是非獣医学に進んでいただき、一生懸命学んでいただければ幸いです。

佐々木伸雄(東京大学)

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