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Q&A > 野生動物・動物保護・仕事について

Q:獣医師という立場を利用してアフリカの保護区を頻繁に訪れる事は可能でしょうか。

私は高校三年生で、今年受験を控えています。
将来は野生動物を治療する獣医師になりたいと思っています。
そこで、疑問を持ったことがあります。

  1. 野生動物を保護、治療することに関して、動物園に勤める以外に獣医師はどう関わることができますか?
  2. 野生動物の保護をする獣医師になれたとしたら、収入源はどこなのでしょうか?

 

お答え

  1. 野生動物を保護、治療することに関して、動物園に勤める以外に獣医師はどう関わることができますか?

    質問に対する答としては、各都道府県が運営する(傷病)鳥獣保護センターや個人で開業されている(犬猫)動物病院で働く獣医師です。後者の場合、多くは都道府県や獣医師会から委託を受けて傷病野生動物の治療を行っています(ほとんどボランティアです)。
    ただし、こういった活動は“救護”と呼ばれる分野で、重要な活動であることに間違いはありませんが、野生動物の保護活動全体からみれば一分野に過ぎません。救護以外に、野生動物の保全(トキやコウノトリの野生復帰が代表)、保護管理(シカやイノシシの被害管理などが代表)、普及啓発(環境教育が代表)など、野生動物保護にはさまざまな取り組みがあります。
    救護だけに偏った保護を考えるのではなく、ここに書いたことを総合的に考えられる獣医師になってほしいと思います。大学に入ったらぜひいろいろ勉強してみてください。

  2. 野生動物の保護をする獣医師になれたとしたら、収入源はどこなのでしょうか?

    1.の回答文にある前者(鳥獣保護センター)であれば公務員ですので各都道府県からですし、後者(開業の動物病院)であれば病院長から収入が得られます。ただし、後者の場合、野生動物の治療に対しての報酬はわずか(都道府県からの委託費のみ)ですので、本業の犬猫の臨床で稼がなければなりません。動物園についても公営私営によって違いますが、いずれも給料がもらえます(本業は動物園動物の診療や飼育になります)。野生動物は国民の共有財産でありながら、日本の民法では“無主物”という扱いになっていますので、その治療を行っても誰も治療費を払うことはありません。


坪田 敏男(北海道大学大学院獣医学研究科)

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