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Q:将来、国際的な動物保護の仕事をしたい

私は将来、国際的な動物保護の仕事をしたいと考えています。
  1. どこの国の獣医大学を卒業するのが一番良いですか?、
  2. そういう仕事に就くにはどんな事が必要ですか?
  3. どんな方法がありますか? 

国際的な動物保護の仕事は具体的に世界の怪我をした猛獣など陸の動物を保護する仕事です。
この3つを教えて下さい!! お願いします!

お答え
  1. どこの国の獣医大学を卒業するのが一番良いですか?

    答えるのにちょっと困ります。質問された方は国際的な野生動物保護をしたいという意向のようですが、国際的という捉え方がさまざまだからです。野生動物 は、各国あるいは地域に生息しているもので、基本的にその国あるいは地域の保護管理官(行政)や研究者がその保護や管理に携わっています。したがってどこの国で働きたいかによって、どこの国の大学で勉強をして、学位を取って、キャリアを積んでいくかが変わってくるからです。ただし、このように海外で勉強することはとてもたいへんですし、海外で職を得ることはほとんど不可能に近いと言えます。この点について、Think globally, act locallyという言葉があるのをご存知でしょうか?常に国際的な視野をもって野生動物のことを考えつつ、実際には各地域で活動を行うことが肝心だと いう意味です。まずは、日本の中で野生動物のことをよく学んで、その中で国際的な問題も考えてみるという方法はいかがでしょう。そうであれば、日本の中で野生動物のことが学べる獣医系大学(例えば、北海道大学、岐阜大学、日本獣医畜産大学、日本大学などに野生動物関連の研究室があります)。他に生態学や動物学を学べる大学(例えば,東京大学、北海道大学、岩手大学、新潟大学などに森林生態学や動物学の研究室があります)などに進まれることです。ま た、どうしても海外ということでしたら、アメリカ合衆国のカリフォルニア大学やミネソタ大学に野生動物の救護を行なう施設があります。他の国に関しては 残念ながら情報を持っていません。将来日本で働くにしても、海外の大学で勉強することにはそれなりのメリットがあると思います。とくに北米では、野生動 物保護の分野は日本より進んでいますので、より新しい知識や技術を得ることはできると思いますし、きっと将来に役立つ経験ができると思います。

  2. そういう仕事に就くにはどんな事が必要ですか?

    1、で述べたように、海外で野生動物保護の職につくことはまず不可能と思った方がいいと思います。私の知る限りそのような方は一人もおりません。英語が流暢に使えて(英語圏の人と対等に話せるくらいの英語力が必要)、専門知識と技術を兼ね備えて、地元の専門家を雇う以上の魅力を持った人でないとだめだということです。もちろんだからといってあきらめなさいというつもりはなく、どうしてもそのような道を志したいということでしたら、海外の大学に行って地元の学生以上に頑張って、上記のような力をつければ道は開けると思います。それ相応の覚悟が必要だろうと思います。そこまではできないということでし たら、1、に書いたような日本の大学で勉強されることを進めます。また、野生動物保護の専門家を目指すなら、学部4年または6年の勉強だけでは、その知識や技術は十分には得られませんので、さらに大学院(その次にポスドクという制度もあります)に進学されることを進めます。そうやってキャリアを積んでいくことによって職を得るチャンスがあるでしょうし、もしかすると海外に行く機会にも恵まれるかもしれません。初めから海外でと気負わずに、自分にでき るところから始めて、こつこつと一歩ずつ進んでいくことが夢の実現の最短距離かもしれません。

  3. どんな方法がありますか?

    とくに変わった方法というものはなく、大学に行って専門知識や技術をつけるしか道はないと思います。海外で野生動物の保護に携わっている人は、ほとんど大学で専門教育を受けた人(博士の学位を持っている)ばかりです。日本でも同じで、専門家として活躍したいのであれば、大学、大学院に進学するのがベストです。他には、ボランティアとしての関わり方がありますが、おそらくそのようなことを望んでおられるわけではないでしょうから、ここでは省略します。

 坪田敏男(岐阜大学)

連絡先 日本獣医学会事務局
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〒113-0033 東京都文京区本郷6-26-12 東京RSビル7階

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