The Japanese Society of Veterinary Science
 
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Q&A > 動物の病気や健康について
Q:馬の寛骨臼窩について

進化からヒトの身体の特徴を捉えるために,動物の解剖学に興味を持っております。
以前,股関節の勉強会で馬の股関節は非常に機能的であると(寛骨臼が深く脱臼しにくい)学びました。
馬の大腿骨頸部はヒトに比べて短く,寛骨臼は深いためおそらく外転の可動域は小さくヒトの股関節と比べると自由度は低くさせそのため安定性は高かったのでは無いかと推測しています。
また,馬の股関節の特徴について馬場悠男先生の文献で寛骨臼窩の存在を知りました。
この寛骨臼窩はなぜあるのか?そして馬の股関節は走行中と静止時では位置が変化する(寛骨臼と大腿骨頭のはまり方が変わる)のではないか?と仮説を立て真実を知りたいです。
自身で調べてはいるものの今回の質問の答えにはたどり着きませんでした。
ぜひ先生方のご見解をよろしくお願い致します。

お答え

寛骨臼窩はウマに限らず,ヒトや他の家畜(ウシ,ブタ,イヌ等)にもあります。
ヒトと同じく,大腿骨頭からくる大腿骨頭靱帯がここに付着して脱臼を防いでいます。
他の家畜と異なるウマの特徴は,大腿骨頭靱帯に加えて,大腿骨頭副靱帯(前恥骨靱帯 から分離した靱帯)が寛骨臼窩に付着している点です。
この副靱帯により,可動域(回転運動,外転運動)が大幅に制限され,ウマはほとんど 前後方向しか可動できなくなっています。
ウマの股関節が,走行中と静止時で位置が変化することはないように思います。

日本獣医解剖学会会長 九郎丸正道
(2014/7/4掲載)

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