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Q&A > 動物の病気や健康について
Q:猫の去勢手術の時期について

 先日、5カ月の猫、雄と雌2匹を動物病院に連れていった際、去勢手術は1歳程にならないと行ってはいけないと教えて頂きました。
一番新しい研究結果では、1歳までの猫に去勢手術を行うと、必ずといっていいほど、膀胱炎等の病気になるとのことでした。
そこで、質問なのですが、最近の研究結果として去勢手術は、何歳が適齢なのでしょうか?
また、1歳までの猫への去勢手術は、膀胱炎等の病気のリスクを高めてしまうのでしょうか?
我が家の猫は、完全に室内での飼育です。

お答え

 猫の去勢手術の適齢にはいまだ明確な基準はありません。病気の予防のための去勢手術としては、一般的には6~9か月齢で実施をすることが多いようですが、それよりも早期に手術を実施している施設もあり、これらがより高齢で手術を実施した場合と比較して合併症などが多いとは証明されていません。一方、雌では犬も猫も早期に避妊手術を実施することで乳腺腫瘍の発生率が低下することがわかっていますが、雄猫では疾患の予防のための意義はあまりありません。今回は完全に室内飼育ということですし、獣医師の先生の個人的経験やその他何かしらの理由で早期の手術を先延ばしにしても致命的な疾患を引き起こす可能性は低いとは思われます。
また、お問い合わせの1歳までの去勢手術による膀胱炎などの発症リスクについてですが、かつては早期に去勢手術をすることにより尿道の発達が未熟になるために猫下部尿路疾患の発症率が高まると言われていました。しかし現在はその関連性や原因となる可能性はほとんど否定されており、主な獣医外科手術の教科書の去勢の合併症にもそのような記載はないことから科学的根拠はないと思われます。

高木 哲(北海道大学)
(2013/12/02掲載)

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