The Japanese Society of Veterinary Science
 
Q&A > 獣医大学・獣医師免許について

Q: 薬学系大学から獣医大学院への進学について

突然の質問、失礼します。私は薬学部薬学科に通う1回生です。
しかし、以前は獣医師を目指していたということもあり、獣医学を学びたいという気持ちが大きく、将来どのような道に進もうか悩んでいます。
 今考えているのは大学院への進学ですが、大学院についての知識が不足している為、質問させていただきました。

  私は薬学部で学んだ知識を応用して、獣医学で生かしたいと考えています。大学院で獣医薬理学の研究がなされている所があるということを知りました。この学問以外にも、薬学が関与している研究室はありますか?また、これらの研究室でも、薬学部の修士課程を終了しないと受験は認められないのでしょうか?(6年生大学を卒業しただけでは受験できないのでしょうか?)

 他のQ&Aを拝見して、大学院だけでは獣医師国家試験は受験できないこと、獣医の医薬分業は難しいことは知りました。薬学と獣医学を結びつけることができる方法があれば、参考にしたいので、回答をいただけたら幸いです。

 

お答え

 獣医療における薬物治療において、薬剤師は獣医師の処方箋により適切な場所で調剤を行うことができます。しかしながら、現在薬学部で学ぶ多くの知識はヒトに関することです。一方、獣医療は,魚類からヒトを除く哺乳類までと幅広い動物が対象となります。ご存じのように,哺乳類においても肉食獣や草食獣と体の構造や機能が異なること、また動物種により薬物に対する感受性や代謝能力が異なることから、もし、薬剤師の方が動物に対して薬を処方する際にはそれらに関する知識を十分理解していなければなりません。そのため、薬剤師が動物の薬を処方することが難しいのが,現状です。

 しかしながら、薬学でも獣医学でも、薬物を介した研究に関しては動物を用いて行われることや人獣共通感染症を引き起こす病原微生物を対象とした研究が行われていることから,これらの学問分野への薬学出身者の進学が可能です。具体的な研究室としては、獣医薬理学や毒性学、獣医生理学、また、公衆衛生学や感染症学などが揚げられます。これらの分野では、薬学出身の教員が在籍している大学があります。

 また、獣医学系の大学院への受験資格には、大学の修業年限6年の薬学を履修する課程を卒業した者となっていますので、薬学部の修士課程における在籍の有無は関係ありません。
 獣医学と薬学の間では、研究や教育に関して連携を行っている大学がありますので、どのような連携が行われているかを調べてみることも、参考になると思います。

日本比較薬理学・毒性学会会長
竹内正吉

(2014. 7. 2 掲載)

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